森 一郎(理事長)
市立川西病院 緩和ケア外科 医長・緩和ケア病棟長
総合内科専門医・呼吸器内科専門医・緩和医療認定医
認定産業医・医学博士

長年にわたり内科医師として、がん診断、抗がん剤治療、緩和医療を行ってきました。そのなかで感じることは、がん治療は常に進歩を続けてきた一方で、「こころのケア」が何十年にもわたり置き去りにされているということです。

がん治療では痛み、吐き気、だるさなどの身体症状の緩和とともにこころの安定がとても大切です。身体症状が緩和されていない人はこころの安定は難しいですが、身体症状が緩和されていても、病気の不安や悩みが大きい、相談できるひとがいない、誰にも相談できない、誰も自分の気持ちをわかってくれないといった孤独感などのために余計に体調が悪くなる人、それにより必要な治療が受けられなくなる人がでてきます。

またサロンを行ってい感じることは、多くの患者さんが自分の病気の説明を十分に理解せぬまま治療を行っていることです。時には間違った情報によって必要な治療を受ける機会を失う人もおられます。

私はこの様な患者さんが生まれてしまうのは、病気との孤独な闘いの中で患者さんが自分のつらさを共有できる相手がいないこと、そして自分の病気が理解できるまで医療者としっかり対話できていないことが原因だと感じています。

私たちの最初の活動である「箕面がんサロン」が発足して8年が経ちました。そこでは同じつらさを抱えた患者さん同士が、医療者スタッフ、市民スタッフといっしょにゆっくり話し合うことで、皆で一緒に前に進むことができています。また患者さんが本音で話し合えるこの場所が我々医療者にとって大変大きな学びの場であることは言うまでもありません。

私たち、I FOR YOU Japanの活動が、様々な世代の市民、お店、企業、学校、さらにはお寺や教会なども一緒になり、地域でお互いを支えあう共生社会の実現の一助となっていくことを祈念しています。

佐藤 眞一(理事)
大阪大学大学院 人間科学研究科 教授
(臨床死生学・老年行動学研究分野)

病の苦しさにひとり悩むことはとても辛いことです。
ともに泣き、そしてともに笑える人がすぐ近くにいたらどれほど救われることでしょう。
医療や福祉の専門家もひとりの人間として、悩みを抱える人とともにそのような仲間づくりをしたい。
それが私たちの願いです。
人と人がつながり支え合う、やすらかな共生社会をともに創って参りましょう。

松本 信愛(理事)
ガラシア病院チャプレン
上智大学大阪サテライトキャンパス長

「がん」と告げられた本人やその家族は、多くの場合、医学的には癒し得ない心の問題を抱えています。
私たちは「箕面がんサロン」をそのような悩みを持っている方々のために開設してきました。
似たような悩みを抱えている者同士や理解あるボランティアと話し合うことで、笑顔になった多くの方々を見てきました。
今後、このような場を箕面以外にも広げていきたいと思っています。